2014年に“不倫”をテーマにしたドラマ「昼顔」が世を賑わせたのは記憶に新しいです。
その続編が映画化されたということで、早速観に行って来ました。
ストーリーは、ドラマで繰り広げられた略奪愛の末の決別から3年、主人公の紗和(上戸彩)と北野先生(斎藤工)が、再会を果たしたところからはじまっています。
不倫というのは当人同士は真剣に恋愛しているのだけれど、人のものを奪ってでも本当の幸せは訪れるものなの?
そんなところを観点に「昼顔」からみる“不倫”・“略奪愛”についてメソッドしていきます。
主人公の恋愛関係をおさらい
大学の先生として蛍の研究観察に熱心な北野(斎藤工)は、女に慣れていないマジメで不器用なタイプで、自分の気持ちにはとても正直な男。
同業の妻を持ち、仕事に精を出す二人は一見、互いを高めあってる良き夫婦に見えるのだけど、少し強気で家庭業が苦手な妻に心のどこかで疲れていたのかもしれません。
そんな北野は、専業主婦だった紗和(上戸彩)にスルスルと寂しさを埋めるかごとく入り込まれてしまいます。
彼女は、天真爛漫で自立するよりも男に寄り添いたいタイプで、自分勝手だけど甘え上手で可愛げのあるオンナなのです。
そんなオンナは男から見るととても魅力的に映り、自分がなんとかしてあげたいという男の保守本能が働き、且つ、自分だけの所有物にできる(かも)という男の性を生みやすいのです。
物語は知らない土地でアルバイトに明け暮れる紗和が近くで北野の講演会が開かれることを知り、わざわざ足を運んで偶然を装って再会を果たします。
元々愛し合っていた二人は、結び付くのもあっという間・・・
不倫から本当の愛を求め男が取った行動とは?
あれだけの修羅場を経験したのにも関わらず北野は、子供をのぞむ妻との生活を裏切り、こそこそと紗和との時間を大切にするようになっていきます。
体の関係はない状態でしたがど、この時点で不倫のはじまりです。
次第に北野を自分のものにしたくなった紗和は離婚をせかすようになっていきます。だけど、妻が離婚に向けて話が進まない状況で紗和の本性が出ていきます。
「幸せになれないのならいっそのこと先生(北野)は死んでしまえばいいのに」
自分のものにしたいがために「死んでしまえばいいのに」という発想になるのは、驚きですね。
純粋に相手を想い、愛しているのなら決して言える言葉ではないと思いますが。
そんなところに紗和の身勝手さを感じます。身勝手な女性だから、結婚している男性とこっそり会うことに罪悪感なんて感じないのではないでしょうか。
言葉には「言霊」があります。発した言葉はそのまま自分自身に跳ね返ってきます。
紗和には、それが現実になってしまうという悲劇が訪れるのです。
妻は二度の自殺を図る
妻が紗和に「離婚しても夫の名前で呼んでいい?」と尋ねるシーンがあります。
そこでも、紗和はキッパリ「イヤです」と言うんですよね。
まだ正式な離婚がされてない本妻に対し、キッパリ否定できるオンナ。人の亭主を奪っておいてそれはないんじゃないか?と、少々腹が立ちました。
たぶんね、妻は顔では笑っていたけれど、心中は決して穏やかではなかったハズ。
そこから絶対この女には夫を渡さないという経緯に至ったのだと思います。
最後は因果応報
紗和にとっての望みどおり、北野と奥さんは離婚を成立させたのです。
しかし、離婚届を提出しようとしたその日、奥さんは北野を車で送り届ける道中で、無理心中を図るという衝撃の結末を迎えます。
車内で奥さんは、北野にこう聞いたの。
「あの女のどこが好き?」って。
尋ねられた北野はこう答えたわ。
「わからないけど、好きなんだ」
妻の心が死んだのはここだと思います。この感情はどうしようもない決定打。
好きに理由はない。
夫の紗和に対する“無条件な愛”を突きつけられた妻は、ついに壊れてしまったんですね。
いたたまれない心の葛藤にスイッチが入り、車のアクセルを全力で踏み車はそのまま谷へ転落。
妻は生き残り、北野は命を落としました。
紗和の幸せな第二の人生は、一瞬で失われたのです。
言霊どおりになったということ。この結末は、まさに因果応報。
〜映画を通して思うこと〜
女のエゴは、彼女自身を不運な方向に仕向けたと言えるかもしれません。妻は二度も自殺するほど苦しみ、女を憎しみ続けることに。
そんな不幸な状況を招いたクライマックスを目の当たりにして思うのは、北野と紗和の恋愛が果たして「純愛」と呼べるものだったのかどうか。
不倫は不安定な恋愛にスリルを感じたり、人のものを奪いたいという身勝手な欲望からハマりやすい性質を持っています。
でも、“略奪”は、大なり小なり形を変えて不幸な状況と隣り合わせになるのです。
幸せな恋愛、幸せな結婚って何なのでしょう。
周囲に心から祝福してもらえ2人が周囲に支えられて成長していくことが、人生において本当の“愛”を育んでいくものなのではないでしょうか。
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